上半身全体の筋肉を鍛えられる自重トレーニング『ディップス』をご存知でしょうか。
ディップスは、上半身のスクワットとも呼ばれており、大胸筋や上腕三頭筋などの筋肉を効率的に鍛えることができます。
ディップスは自分の体重を負荷として鍛えるため、ベンチプレスのようなフリーウエイト種目に比べて、安全なトレーニングが可能です。
今回は、ディップスで効率よく上半身を鍛えるための、正しいやり方やフォームについてご紹介します。
上半身を鍛えて身体を逞しくしたい方は、参考にしていただければ幸いです。
ディップスは自重トレーニングの中でも、難易度の高い筋トレ種目です。
主要な筋肉を鍛えられるので『上半身のスクワット』と呼ばれるほど。
そんなディップスで得られる効果について詳しく解説します。
ディップスでは、大胸筋の下部をメインターゲットとして鍛えられます。
大胸筋は上部・中部・下部に分かれていて、ディップスで下部を鍛えると胸板の厚みが増すので、腹筋と大胸筋の境目がハッキリとします。
ディップスで大胸筋を鍛えることは、女性のバストアップにも効果的です。
ディップスは、自身の体重を負荷として鍛える自重トレーニングなので、怪我のリスクが低く初心者でも安全に鍛えることができます。
安全性の高さは、ディップスのメリットです。
ディップスで筋肉を鍛えると血流が促進されるので、基礎代謝が上昇します。
基礎代謝の上昇は日常生活での消費エネルギー増加に繋がりますので、ディップスで痩せやすく太りにくい体質へと変化していきます。
鍛える筋肉が大きい程、基礎代謝の上昇幅は大きく、ディップスはダイエットにも効果的な筋トレです。
ディップスでは、メインターゲットとして大胸筋と上腕三頭筋が鍛えられます。
サブターゲットとして、三角筋前部も鍛えられる筋トレ種目です。
ここからは、ディップスのやり方について解説していきます。
上半身の角度によってメインターゲットの筋肉が変わる種目なので、確認しておきましょう。
大胸筋下部を鍛える場合
上腕三頭筋を鍛える場合
ディップスは、自重トレーニングの中でも高負荷を与えられる、難易度の高い種目になります。
メインターゲットの大胸筋や上腕三頭筋を鍛えるためには、正しいやり方で行うことが大切です。
効率よく鍛えるためにディップスのやり方やポイント・注意点を解説します。
ディップスで肘を曲げて身体を下ろしていく際は、ゆっくりと下ろすようなやり方を意識して下さい。
素早く下ろすやり方のディップスは、肘関節に負担が掛かってしまい怪我の原因になります。
効率良く筋肉を鍛えるポイントは、ディップスの回数ではなく、肘を曲げる際に筋肉への負荷や重力を感じながらトレーニングを行うことです。
トレーニング中は、腹筋や体幹に力を入れて、身体の安定性を高めて下さい。
バランスの悪いやり方で鍛えても色々な筋肉に負荷が分散してしまうので、効率の悪いディップスにならないように意識しておきましょう。
トレーニングは、『○○回やった!』と回数を意識するのではなく、1回ずつ質の高い動作を心掛けてください。
ディップス一回の動作で、筋肉の可動範囲を最大限広げることが大切です。
筋肉の最大伸長・最大伸縮を意識するトレーニングは、少ない回数でも効率的に刺激できるようになります。
ディップスで効率的に筋肉を鍛えていくには、正しい呼吸法を意識することが大切なポイントになります。
筋肉が伸長する時に『息を吸う』、筋肉が伸縮する時に『息を吐く』呼吸が筋トレの正しい呼吸法です。
ディップスに当てはめると、身体を下ろす時に『息を吸う』、身体を上げる時に『息を吐く』やり方が正しい呼吸法になります。
息を吐くことで腹筋に力が入るので、トレーニングパフォーマンスの向上も期待できます。
ディップスは自分の体重が負荷の重さになるので、筋肉の成長とともに少しずつ負荷や刺激が足りなくなってきます。
もっと筋肉に負荷を掛けてディップスを行いたい場合は、ディッピングベルトで重りを追加すると、高負荷でのトレーニングが可能です。
筋肉量に合った負荷でディップスを行うと、筋肉はさらに成長していきます。
上記の項目でも解説しましたが、勢いよく身体を下げてしまうと、肘関節に負担が掛かり痛める危険性があります。
また、初心者の方はディップスに慣れていないため、肘を深く曲げすぎると痛めてしまうかもしれません。
筋肉や関節を慣らしながら、丁寧な動作でディップスを行いましょう。
以上が、ディップスの正しいやり方・ポイントについての解説でした。
ディップスは、上半身のスクワットと呼ばれるほど筋トレ効果の高い種目です。
胸や肩・腕を高負荷で鍛えて、ワンランク上のトレーニングに挑戦しましょう。
トレーニングの正しいフォームをマスターすれば、身体が一回り逞しくなること間違いなしです。